比較神話学

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ペガサスは、ギリシャ神話に属する翼を持つ白馬であり、北欧神話のスレイプニルとは姿も出自もまったく異なる神馬です。ゲームやアニメで両者の名を覚えた読者ほど、原典をたどったときの落差には驚かされるでしょう。

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巨人神話は、ギリシャのギガース、北欧のヨトゥン、ケルトのフォモール族のように、神々に敵対する古い存在として各地に現れる比較神話の重要な題材です。とりわけギリシャ神話では、ティタノマキアとギガントマキアが別の戦いであり、原典を読むとこの区別こそが神話理解の出発点になります。

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西洋のドラゴンと東洋の龍は、どちらも巨大な竜として語られながら、評価が正反対に割れる存在です。英語のdragonはギリシャ語drakonに遡って「巨大な蛇」「睨む者」を意味し、殷代の甲骨文に現れる龍は雨水と天の力を担う聖獣として育ちました。

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精霊と妖精は、ギリシャのニンフ、北欧のアールヴ、ケルトのアシー、日本の八百万の神までを一括して語るときに現れる、もっともやっかいな近縁概念です。ゲームや翻訳ファンタジーで「エルフ=小さく可憐な妖精」に慣れていた目で散文エッダを開くと、「太陽より美しい」と描かれる半神格の姿に出会い、

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女神転生シリーズの悪魔は、世界中の神話・宗教・民間伝承を取り込んだ、異例なほど広い引用の集積である。旧約聖書、ギリシャ、北欧、日本神話に加えて、能や怪談、不思議の国のアリスまで元ネタになっており、本作でいう「悪魔」は善悪ではなく、天使も含む超常存在全般を指す。

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オーディンは、13世紀アイスランドで編まれた散文エッダと、コデックス・レギウスに伝わる詩のエッダ、それにサガの系譜をたどると姿が見えてくる北欧神話の主神である。

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七大天使とは、ユダヤ教・キリスト教の伝統で神の御前に立つとされる七体の大天使の総称である。だが、その七名は一つに定まらず、ミカエル・ガブリエル・ラファエルの3名だけが共通枠で、残り4名は聖典や教派の違いによって入れ替わる。

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死神とは、ゲームや創作で見かける黒衣に大鎌の存在を指すことが多いが、実際には一つの系統ではなく、擬人化型・天使型・神格型という3つの系統が混ざっている。とくに死神/グリムリーパーは、14世紀ヨーロッパの黒死病期に死の図像が形を整え、19世紀以降に現在の姿と呼び名が広まった、意外に新しいイメージでもある。

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聖杯とは、最初からイエスの杯だったわけではなく、古フランス語 graal が指した「大皿・深皿」から文学の中で形を変えていった概念です。1185年頃のクレティアン・ド・トロワペルスヴァルまたは聖杯の物語に初めて現れた時点では、まだキリスト教と直結しておらず、後世に意味づけが重ねられていきました。

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バフォメットは、単一の古代悪魔ではなく、1098年の第一回十字軍の書簡に見える名称、中世のテンプル騎士団裁判で膨らんだ告発、そして19世紀以降に形を与えられた図像と印章が後世に重なってできた存在です。

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四大天使とは、ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルの4体を指す天使群であり、聖書正典にそのまま「四大天使」と記される存在ではない。最古層は紀元前2世紀頃に成立した第一エノク書監視者の書第9〜10章や、神の玉座を四方から囲むというユダヤ教伝承に根ざしている。

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エクスカリバーは、アーサー王伝説を代表する聖剣であり、王権と正統性を象徴する剣である。原典を紐解くと、石に刺さった剣と湖の乙女から授かる剣は同一ではなく、特にマロリーアーサー王の死では別の剣として語られる。