比較神話学

比較神話学の記事一覧

最新記事

比較神話学

リヴァイアサンは、旧約聖書に現れる海の怪物であり、ヘブライ語の livyatan は「ねじれた・とぐろを巻いた」を意味する。ヨブ記41章を原典で読むと、ゲームや映画で見る巨大な海竜像とは違い、ワニのようでもあり蛇のようでもある複雑な姿が描かれていて、まずそこに驚かされます。

比較神話学

ベヒモスは、旧約聖書ヨブ記40章15〜24節に登場する陸の巨獣であり、ゲームで知られる凶暴なモンスター像とは出自が異なる存在です。原典では牛のように草を食べ、尾は杉の枝のようにたわみ、骨は青銅の管や鉄の棒のようだと描かれ、神がヨブに創造の偉大さを示すために置いた被造物として現れます。

比較神話学

ホムンクルスとは、ルネサンス期の錬金術に現れた「小さな人」を意味する人工生命の伝承であり、16世紀にはパラケルススがものの本性について(1537年頃)にその製法を記した。

比較神話学

マンティコアは、前4世紀初頭のクテシアスインド誌に記録された、 人の顔、赤いライオンの胴、サソリの毒尾を併せ持つ複合幻獣である。古ペルシャ語の martya(人)と xuar-(食べる)に由来する「人食い」という名が示す通り、その姿は最初から単なる獅子ではなかった。

比較神話学

ゴーレムは、ユダヤ伝承に登場する、泥や土から作られて自ら動く人造の存在である。語源のヘブライ語 golem(גולם)も本来は「未完成のもの」「原料」「胎児」を意味し、最初から巨大な岩の怪物だったわけではない。RPGの石の巨人を思い浮かべて原典をたどると、そこにいたのは、魂を持たない泥人形の守護者だった。

比較神話学

ヒッポグリフは、前脚・翼・頭部が鷲、胴体・後脚・尾が馬という合成獣で、グリフォンと雌馬の子として描かれる幻獣です。グリフォンが鷲とライオンの組み合わせであるのに対し、ヒッポグリフは気性が穏やかで乗騎として扱える点に特徴があり、ここを押さえると両者の違いがすぐ見えてきます。

比較神話学

コカトリスは、中世ヨーロッパの伝承に登場する、雄鶏の頭とドラゴンの翼、蛇の尾を持つキメラ型の幻獣です。視線や吐息、接触で対象を死なせたり石に変えたりする致死性があり、バジリスクと能力を共有する点に、この怪物の核があります。

比較神話学

セルキーは、スコットランド語で「アザラシ」を意味する selch の指小形に由来する、オークニー諸島やシェトランド諸島に伝わる変身の妖精です。海ではアザラシとして生き、陸に上がるときだけ皮を脱いで人の姿になるため、人魚のように常時半人半魚の存在ではありません。

比較神話学

人魚とは、約3000年前のメソポタミア/シリアで語られた女神アタルガティスから、中世ヨーロッパ、日本の八百比丘尼伝説、そして1837年のアンデルセン人魚姫まで、姿と意味を変えながら伝わってきた存在である。

比較神話学

サテュロスは、ギリシャ・ローマ神話に登場する半人半獣の自然精霊で、ディオニュソスの従者として群れをなす存在です。神話の主役に立つことは少なく、酒に酔って踊り、ニュンペーを追いかける本能の象徴として描かれてきました。 サテュロスをめぐって読者が最初につまずくのは、資料ごとに姿が違うように見える点でしょう。

比較神話学

ノームは、16世紀スイスの錬金術師パラケルススが妖精の書で体系化した地の精霊である。地・水・風・火の四元素に対応する精霊のうち、ノームは地を司る存在として置かれ、古い民間伝承の妖精像とは出発点が異なります。 ドワーフやコボルト、トムテと混同されやすいのもノームの特徴ですが、出自も役割も同じではありません。

比較神話学

ケルピーは、スコットランドの川や小川に棲む馬の姿をした水の精である。馬具をつけた美しい白馬や黒馬として水辺に現れ、背に乗った人間を川の最深部へ引きずり込んで溺死させる伝承が、古くから各地に残っている。