柊

柊 瑛太

神話研究家・西洋古典学

西洋古典学を専攻し、ギリシャ・北欧・ケルト神話の原典講読を続ける神話研究家。比較神話学の視点で神話間の共通構造を分析する記事を得意とします。

ギリシャ神話北欧神話ケルト神話比較神話学

西洋古典学専攻。エッダやマビノギオン等の原典を原語で参照し、比較神話学的な分析を行う。

柊 瑛太の記事 (18)

比較神話学

双子神は、特定の一つの神話に閉じた存在ではなく、世界中の神話に繰り返し現れる類型である。アポロンとアルテミス、カストルとポルックスを並べて見ると、同じ「双子神」でも光と狩りを分担する相補型と、不死を兄弟で分け合う非対称型では構造がまるで違うことが分かる。

比較神話学

『ペルソナ』や『女神転生』に登場する神格は、原典ではしばしばまったく違う姿をしている。その違いを追うには、タロットという枠、神話の神格という中身、そして両者を結びつける共通構造を分けて考える必要がある。

比較神話学

世界の神話の鳥は、フェニックス、八咫烏、ガルーダ、朱雀といった名で各地に記録された聖鳥・霊鳥の総称である。この記事では、古代エジプトのベンヌから四神思想、記紀、エッダや叙事詩に連なる原典をたどりながら、ゲームや映画で親しまれる姿と、神話の元の姿を見分けていきます。

比較神話学

『カレワラ』は、エリアス・リョンロートが1828年から1844年にかけて各地の歌い手から採録した口承歌謡を、19世紀に編纂して形にしたフィンランドの民族叙事詩である。1849年の最終版は全50章・22,795行からなり、書記のためではなく歌唱のための強弱四歩格と頭韻、並行法を保ったまま残されている。

ギリシャ神話

ヒヤシンスは、ヒュアキントスの死から生まれた花であり、アネモネはアドニスの血から咲いた花、アイリスは虹の女神イリスに由来する花である。見慣れた花の名前が、そのままギリシャ神話の登場人物や神名と重なると知ると、花言葉はただ覚えるものではなく、物語の結末から読み解くものに変わるでしょう。

比較神話学

虹を神格化した世界の神話は、ギリシャの女神イリス、北欧の燃える橋ビフレスト、オーストラリアの創造の大蛇・虹蛇というように、まったく異なる姿で語られてきました。ホメロスの『イリアス』を原語で読み進めたとき、戦場を駆けるイリスの描写には、

比較神話学

タロット大アルカナ22枚は、15世紀前半の北イタリアで貴族のゲーム札として生まれたのち、占いの記号として神秘化され、その背後に神話の寓意画の系譜を秘めた札である。女教皇のヴェールにあるザクロをペルセポネの物語として初めて突き合わせたとき、絵札の一枚一枚に神が宿っている感覚が一気に立ち上がり、

ケルト神話

アルスター・サイクルとは、アイルランド神話を構成する四大物語群の一つで、クー・フーリンを主役にアルスター王国と赤枝の戦士たちの世界を描く英雄譚である。FGOや女神転生でクー・フーリンやゲイ・ボルグの名に触れた読者でも、原典の写本をたどると「ゲームのあの設定は、

比較神話学

神話怪物の比較とは、世界各地の伝承に散らばる姿を、共通の型で読み直す作業である。ギリシャ神話のヒュドラと日本神話のヤマタノオロチを原語で読み比べたとき、筆者はどちらも「巨大な蛇竜が英雄に退治される」という骨格を持つと直感した。

ギリシャ神話

ヘリオスは、古典期のギリシャで太陽そのものを担ったティタン神族の神であり、アポロンはゼウスとレトの子として光明・音楽・予言を司るオリュンポス12神です。ロドス島の巨像がアポロン像ではなくヘリオス像だと知ると、FGOや原神で見慣れた「アポロン=太陽神」という感覚とのずれが、

ギリシャ神話

ギリシャ神話の恋物語は、オルフェウスとエウリュディケのような悲恋だけでなく、エロスとプシュケーのように試練を越えて結ばれる話も含む、幅の広い物語群である。筆者がオルフェウス題材のオペラを観たとき、原典では一文で終わる「振り返り」の瞬間が舞台では数分かけて描かれ、その簡潔さと後世の脚色の差に強く惹かれた。

ギリシャ神話

ギリシャ神話とは、口承で各地に伝わった物語群が紀元前8世紀ごろのヘシオドスらによって体系化され、のちにオウィディウス『変身物語』で印象的に再話されてきた神話体系である。

比較神話学

ソロモン72柱とは、17世紀の魔術書『ゴエティア』に列挙された72体の悪魔群であり、原典では各悪魔が固有の印章、地獄での爵位、率いる軍団を持つ体系として記されています。

比較神話学

ミョルニルは北欧神話を代表する雷の槌であり、グングニルは狙えば必ず命中する魔槍、エクスカリバーはアーサー王伝説で王権と生存を支えた聖剣である。創作で見慣れた名前の本当の姿を原典で確かめると、エッダ文学やアーサー王伝説では、ゲームやアニメで強調される印象と能力の重心がしばしば食い違っている。

ギリシャ神話

ゼウスは、紀元前700年頃のヘシオドス『神統記』を骨格に読める、ギリシャ神話の家系図の中心に立つ神です。ギリシャ神話の神名は数百柱にのぼって見通しづらいものの、カオスから原初神、ティタン、オリンポスへと続く4世代に圧縮すると、縦の世代と横の兄弟関係、下の子孫が一気につながります。

比較神話学

FGOのサーヴァントは、実在の歴史人物だけでなく、ギリシャ・北欧・ケルトの神話に登場する英雄や神々をもとにした存在である。推しサーヴァントのマテリアルを読んで元ネタの神話へ行き着きたくなっても、どの神話圏のどの文献を当たればよいか分からず、そこで手が止まることは少なくない。

比較神話学

ローマ神話とは、ギリシャ神話を土台にしながらも、独自の土着信仰と結びついて形づくられた別個の体系である。古典文献を原典で読み比べると、同じ神でもギリシャ語原典とラテン語文献では性格の描かれ方がずいぶん異なり、単なる名前の置き換えではないことが見えてきます。

比較神話学

世界の神話における「最強の神」は、ギリシャのゼウスや北欧のトール、ヒンドゥーのシヴァのように名前が並んでも、ただ一つの基準では決まりません。筆者がギリシャ・北欧・ケルトの原典を読み比べてきた中でも、「最強」は神話ごとに別の意味を持ち、武力の強さ、権能の広さ、神格の高さで答えが入れ替わると感じてきました。